医療器械
名古屋動物医療センターは専門病院のため、高度医療を行うための医療器械が導入されております。
特に整形外科・脳神経外科・軟部外科・リハビリに特化した、日本の二次診療動物病院ではトップクラスの最新の機器を使用しています。
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MRI装置(1.5テスラ超伝導MRI)
MRIとは(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)の略称です。非常に強い磁石と電波を利用して、動物の様々な断面を撮像する検査です。
当院のMRI装置は1.5テスラ超伝導MRIで、磁場の強いMRI装置で低磁場(0.3~0.4テスラ)のMRI装置に比較し、短時間で高精細な画像が得られます。
動物が動いてしまうと撮影できないため、動物のMRI検査では30分から60分程度の全身麻酔が必要です。
主に脳・脊髄・四肢の検査に用います。
MRI専用麻酔器と生体モニター
動物のMRI撮影には全身麻酔が必要ですが、MRI装置は非常に強い磁場を発生させるため、超伝導MRI室には金属(通常の麻酔器)は入れることが出来ませんので、高精度のMRI専用麻酔器と生体モニター、監視videoモニターを備えています。
MRI室の横のMRI/CT操作室で監視videoモニター、麻酔器と生体モニターを監視しながら撮影します。
CT装置 (16列マルチスキャン)
CTとは、Computed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略称です。エックス線を使って動物の輪切り画像をコンピュータによって再構成する装置です。
当院のマルチスライスCTは、最薄0.5ミリメートルの間隔で断層画像を作成でき全身の撮影が可能で、撮影時間も短く、非常に小さい病変も描出可能です。
造影剤を使用することにより、腫瘍などの病変部位が明確となり、腫瘍の血管走行や栄養血管を把握することが可能です。 得られた画像データから任意断面像や血管像を作成し、詳細な診断情報が得られます。主に骨・関節・脊椎・腹部・頭頚部の検査に使用します。
一般的に動物が動いてしまうと撮影できないため、動物のCT検査では10分から30分程度の全身麻酔が必要なことが多いですが、状況により無麻酔CTが可能な場合があります。
リハビリテーション用 室内温水プール(15mプールおよび2mプール)
リハビリテーションの中でもハイドロセラピーは動物のリハビリテーションで最も有効な方法と考えられています。
当院は2007年に日本初のリハビリテーション用室内温水プールを備えた動物病院として設立された経緯から、犬のハイドロセラピーに関する知識と経験は卓越しています。
大型プールの壁は2面をアクリル板にしており、水中の動物の動きが2方向から観察できる構造になっています。また、犬専用の水ろ過装置と塩素化装置を備え、定期的な細菌検査を含む水質検査を行ってメンテナンスしています。
アンダーウォーター・トレッドミル 2台(特大・大)
アンダーウォーター・トレッドミルとは、床がトレッドミルになっていて動物を水の中に入れて歩行させる装置です。
水の浮力と抵抗力を利用して動物の負荷を軽減しながら関節可動域や平衡感覚の訓練に用いています。当院ではドイツ製のアンダーウォーター・トレッドミルと超大型犬に対応した特注のアンダーウォーター・トレッドミルの2台を備えており、歩行速度、歩行距離を設定できるシステムを備えています。
主に骨・関節疾患・神経疾患のリハビリテーションに使用します。
動態解析装置(VICON動作解析システム)
当院では動作解析装置により、関心領域の角速度・角加速度・モーメント等を計測することが可能です。 運動器疾患や神経疾患に対して詳細かつ高精度の診断や治療効果判定・スポーツドッグの運動解析を行っています。
▼video1全身麻酔器 5台(2台はDragel Fabius、3台は国産)
動物の手術では必ず全身麻酔が必要となるため、安全で精度の高いドレーゲル製の麻酔器2台と国産麻酔器3台を用いています。
全身麻酔でのRiskを最小限に抑える努力をしております。
レントゲン撮影・透視装置(大容量X線管球)2台(2F外来用、3F入院・処置用)、手術用C-armレントゲン装置 1台
大容量X線管球のレントゲン撮影・透視装置が2F外来用と3F入院・処置用に2台あります また、手術中は手術用C-armレントゲン装置を用いて低侵襲かつ精度の高い手術を行います。 レントゲン撮影室と手術室は全て放射線防護室となっています。
超音波検査装置 2台(2F外来用、3F入院・処置用)
音波検査とは、超音波を用いて体内の病変を調べる検査です。
体表から体内に超音波を発信し、そこから戻ってくる反射波(エコー)をコンピュータ処理し、画像化します。
その画像上のコンストラストから、病変の有無や、大きさ、形状、深度などを判読し、腫瘍や炎症、結石などの診断を行います。
また、映し出される画像は、リアルタイムで動いて見えるので、組織採取や穿刺などの検査や病変の位置を確認しながら行う治療、心臓検査や血流動態の観察などに使用します。