リハビリテーション科

動物のリハビリテーション概要

  • 動物のリハビリの重要性

    私たちは「全ての犬はスポーツ選手」と考えております。人のスポーツ選手はいったん試合になると痛みを忘れて全力で動きます。犬も同様で、いったん興奮のスイッチが入ると怪我を忘れて飛んだり跳ねたりします。その後、スイッチがOFFになった後に強く跛行することが非常に多く見受けられます。このようなことの無いように、スポーツ選手では手術後に早期から積極的にリハビリを行うことはご存知の通りです。動物の整形外科疾患や脊椎疾患でも同様にリハビリを行うことは、「痛みの軽減」や「機能回復」にとって非常に重要なことが分かっています。

  • 動物にリハビリはできるの?

    人のリハビリは本人の意思により懸命に行われますが、動物ではリハビリの意味自体が十分に理解できません。ですので、私どもは動物がリハビリを行う際に最も重要なのは「動物のモチベーション」と考えております。 私どものリハビリスタッフは全て犬のトレーニングをマスターした「ドッグ・トレーニング」のプロでもあります。ですので、動物がリハビリを嫌々するのではなく、楽しみながらモチベーションを上げてリハビリを行うことが可能であり、最高のパフォーマンスを引き出せます。

  • 科学的根拠に基づいたリハビリ

    リハビリを行う際には、専門の獣医師の正確な診断と治療法に基づき、獣医師と緊密に連携しながらリハビリプログラムを作成します。
    また、リハビリの治療効果を最大限に引き出すために、効果判定は重要と考えております。
    したがって、私たちは動物を客観的に評価する方法を用いています。その1つとして「動態解析」を行っています。これは動物が歩行時や水泳時に高速で撮影した後に、関節の可動角度や可動方向を専用のコンピュータプログラムを用いて解析する手法です。

椎間板ヘルニアに非常に有用

ダックスの椎間板ヘルニアで歩けなくなった子には著効

軽度の麻痺のみならず、重度の麻痺になってしまい、従来の獣医学では歩行を諦めてしまっていた子に対して、私たちは「脊髄歩行」という歩行様式で歩行させるためのリハビリを行い、重度後肢麻痺の犬の約70%の症例を歩行可能にすることが出来ました(2006年6月の第72回獣医麻酔外科学会にて発表)。これは世界でも初の試みで、大きな注目を集めています。

治療効果の高い疾患

  • 椎間板ヘルニア
  • 股関節形成不全
  • 肘関節異形成
  • 前十字靭帯断裂
  • 肥満犬の減量
  • 関節・筋肉拘縮

リハビリテーションの方法

  • ストレッチ・マッサージ
  • ハイドロセラピー

    (犬専用15m室内温水大プール・犬専用2m室内温水小プール・水中トレッドミル大型犬用・水中トレッドミル中型-小型犬用)

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