専門医療教育

手術は高度な技術ですから、その習得に多くの経験と努力を必要とします。講習会での卓上の勉強や手術書を読むだけで良い手術ができるものではありません。外科専門獣医師になるためには「専門医の教育の上で、正しい知識に基づいて、経験をつむこと」が大切です。現在の日本の小動物獣医療にとって高いレベルの外科手術専門の獣医師が必要であり、専門性の高い技術を習得するためには確立された専門医教育が必要です。こうした専門医養成制度(レジデント教育)は,欧米に比べ,我が国においては未だに獣医系大学病院を含め、組織体制が整っておらず、欧米並みの環境を得ることは、難しいのが現状です。

日本では2008年に小動物外科設立専門医(JCVS, Small Animal Surgery Charter Diplomates)が計65名認定され、小動物外科専門医制度は2009年4月から「小動物外科レジデントプログラム」が開始されたばかりで、日本の小動物獣医療は欧米に数十年の遅れを取っています。

当院の院長は小動物外科設立専門医であり、当院は日本小動物外科専門医レジデントプログラム教育のための関連施設に認定されています。

当院は、小動物の整形外科、脳神経外科、神経内科、リハビリテーションの専門病院であり、最新の超電導1.5テスラMRI装置や16列CT装置などの高度診断機器、陽圧手術室やC-arm手術中透視装置・関節鏡・脳神経外科手術顕微鏡などの手術機器とともに室内温水プールやアンダーウォーター・トレッドミルなどのリハビリテーション施設を併設しています。

近年、小動物医療の進歩と技術の向上に伴って、専門医を備えた高度医療担当者の必要性は急速に高まっているのが現状です。
二次動物専門病院において専門医養成教育活動を充実しなければならないことは、今後の日本の獣医界が抱える大きな課題の1つと考えられています。

当院では外科手術の基礎や整形外科手術や脳神経外科手術を系統的に習得し外科専門獣医師を希望される方の支援をしています。

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